倉庫を賃貸する際に「どのくらいの広さが必要なのか?」「坪単価はどのくらいか?」といった疑問を抱えている方もいるでしょう。
倉庫の広さを示す「坪数」は、賃貸料金の算出に重要な要素です。
この記事では、倉庫の広さを表す坪数や敷地面積と延床面積の違い、坪単価について詳しく解説します。
倉庫選びのポイントも併せて紹介しているので、初めて倉庫を借りる方や料金の目安を知りたい方はぜひ参考にしてください。
倉庫の広さを表す際、日本では「坪数」がよく使われます。
日本独自の尺貫法による面積の単位で、倉庫や土地の広さを測る際に、現在でも一般的に使用されています。
1坪は約3.3平方メートルに相当し、例えば6畳の部屋であればおおよそ3坪に相当。
倉庫や物件の広さを坪数で示すことにより、直感的に広さをイメージしやすく、特に不動産や物流業界ではこの表記が頻繁に使われているのです。
倉庫を選ぶ際は、坪数によってどの程度の荷物が収容できるか見積もり、企業のニーズに合ったスペースを確保するのが重要。
広さを理解するために、坪数を平方メートルに換算する方法を知っておくと便利です。
坪数を平方メートルに換算するには、まず1坪がおおよそ3.30578平方メートルであることを覚えておきましょう。
一般的に、不動産業界ではこの数値を簡略化し、1坪=3.3平方メートルとして計算されることが多いですが、より正確では0.3025を掛けて換算します。
例えば、100平方メートルを坪数に変換する場合、100平方メートル×0.3025=30.25坪となります。
同様に、100坪を平方メートルに変換する場合は、100坪÷0.3025=330.57平方メートルとなります。
平方メートルに換算できれば倉庫の広さをより正確に把握でき、どのくらいのスペースが必要か計画する際に役立つでしょう。
また、契約書などの公式文書では平方メートル表記が主流ですが、実務の現場では坪数が併用されるケースも多いため、両方の単位に慣れておくとよいでしょう。
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倉庫や建物を選ぶ際は、敷地面積と延床面積の違いを理解しておきましょう。
この2つの面積は、物件の全体の広さを把握するために必要ですが、それぞれが示す範囲が異なります。
敷地面積は土地全体の広さを指し、延床面積は建物の各階の床面積を合計したもの。
どちらも倉庫の利用計画に影響を与える要素となります。
敷地面積とは、建物が建っている土地全体の広さを指し、駐車場や荷物を積み下ろすバースエリアなども含めた面積です。
倉庫では、単に建物が建っている部分だけでなく、車両の出入りや駐車スペース、荷役作業を行うスペースを確保する必要があります。
そのため、敷地面積が十分に確保されていないと入出庫作業に支障を来し、車両の停車が困難になる場合があるでしょう。
反対に、広い敷地面積を持つ物件は運用上の柔軟性が高く、作業効率が上がります。
延床面積は建物の各階の床面積を合計したもので、倉庫や建物の内部で使用できる空間を示します。
例えば、2階建ての倉庫であれば、1階と2階の床面積を合わせた数字が延床面積となります。
倉庫の延床面積が狭すぎると、荷物の保管スペースが不足し作業スペースが制限される恐れがあるため、十分な広さを確保することが大切。
また、延床面積には事務所や作業スペースも含まれるため、倉庫としての利用だけでなく、作業員が安全に作業できる通路の確保も考慮しましょう。
倉庫選びでは延床面積をしっかりと確認し、必要なスペースを確保できるかが重要なポイントとなります。
坪単価とは、1坪あたりの月額料金を指し、倉庫を借りる際の基本的な計算単位となります。
倉庫が立地する場所によって大きく異なり、地価の高い都市部では坪単価も高く、郊外や地方では相対的に低くなる傾向があります。
例えば、東京23区内では坪単価が4,500円から7,000円程度ですが、東京23区外や千葉、大阪といった郊外では、3,000円から5,000円程度に抑えられます。
地方都市になるとさらに低くなるため、保管料を安く抑えたい企業にとっては、郊外や地方で倉庫を借りる選択肢も有効でしょう。
また、坪数による契約には、使用する坪数に応じて月ごとに料金が変動する「使用坪契約」と、あらかじめ一定の坪数を固定する「固定坪契約」の2種類があります。
保管量が予測できない場合は、柔軟に対応できる使用坪契約が便利ですが、保管量が安定している場合は固定坪契約がコストを抑えるために有効でしょう。
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営業倉庫の利用料金には、倉庫保管料のほか坪建てや個建て、パレット建て、容積建て、重量建てなどさまざまな計算方法があります。
それぞれのメリットやデメリットについて詳しく解説します。
坪建ては、倉庫を利用する際に最も一般的な計算方法で、使用する坪数に応じて料金が発生します。
倉庫の広さを単純に面積で計算します。
荷物の大きさや形状に関係なく、一定のスペースを必要とする場合に適しており、柔軟にスペースを確保することが可能。
契約には、使用した分だけ支払う「使用坪契約」と、予め決められた坪数で契約する「固定坪契約」があり、それぞれの運用スタイルに合わせた選択が可能です。
個建ては荷物1個あたりの単価が設定され、預けた商品の数量に応じて保管料が決まる料金形態。
荷物のサイズが均一で、数量が明確な場合に適しており、計算がシンプルです。
ただし、荷物の大きさや形状が不規則な場合には、倉庫内のスペース効率が低下する場合もあるため、商品ごとに柔軟に対応する必要があります。
パレット建ては、荷物をパレット単位で保管する際に使用される料金形態。
パレットは倉庫内で荷物の移動や積み上げを効率化するために使われる荷役台で、フォークリフトを使って容易に操作できます。
パレット単位での保管は、大量の商品を一括で扱う場合に非常に効率的ですが、荷物の重量や高さに制限があるため、注意が必要。
また、パレットの上部に余分なスペースが生じることもあります。
容積建ては、荷物の縦・横・高さの合計容積に基づいて料金が決まる方法で、特にコンテナでの輸送を伴う場合に多く採用されます。
容積建てのメリットは、一定のサイズで荷物を効率的に管理できる点。
コンテナ単位でスペースを無駄にせず、保管が可能なため、国際物流においては特に効果的です。
ただし、コンテナの移動には特別な設備が必要で、そのための追加費用が発生することもあります。
重量建ては、荷物の重量に基づいて保管料を算出する方法で、特に液体や穀物など重量が大きい商品に適しています。
重量建ては商品のサイズが関係なく、重量に応じて料金が決まるため、重い商品を扱う場合にメリットがあります。
ただし、倉庫の耐荷重に制限がある場合があり、その範囲内での保管が必要となる場合もあるため注意しましょう。
倉庫を賃貸する際は、単にスペースを確保するだけでなく、業務の効率や物流の流れをスムーズにするための倉庫選びが重要。
立地や使い勝手、信頼できる業者を見極め、自社に適した倉庫を選びましょう。以下に、倉庫を賃貸する際に考慮すべきポイントを紹介します。
倉庫を選ぶ際は、交通の利便性が非常に重要です。
倉庫は商品を保管するだけでなく、出し入れの作業が頻繁に発生するため、トラックやバンなど大型車両がスムーズに出入りできる立地が理想的。
都市中心部よりも、幹線道路や高速道路の近くにある倉庫は、物流の効率を高めるためにおすすめです。
また、駐車スペースや車両の停留スペースを確保できる倉庫を選ぶことで、荷物の積み下ろしもスムーズになるでしょう。
さらに、公共交通機関へのアクセスが良い倉庫であれば、従業員の通勤にも便利で、必要な人材を確保しやすくなる点もメリットです。
倉庫の使いやすさは、日々の業務効率に直結します。
自社で一から倉庫を建てる場合は、自由にレイアウトや設備を決定できますが、賃貸や中古物件の場合、既存の条件に合わせなければなりません。
そこで、空調設備や水回り、配線などの基準が自社のニーズに合っているか事前に確認しましょう。
特に温度や湿度管理が必要な商品を扱う場合は、環境の整った倉庫が必須です。
また、動線も業務効率に影響します。
通路や階段が動線を妨げていないか確認し、無駄な動きが少なくなるレイアウトの倉庫を選ぶと良いでしょう。
関連記事:適切な倉庫レイアウトを設計する際のポイントを解説!
信頼できる不動産仲介業者を選ぶのは、適切な倉庫選びのカギとなります。
特に倉庫の専門知識を持つ仲介業者であれば、物件に関する豊富な情報を提供し、利便性や将来的なニーズも含めて的確にアドバイスを受けられます。
自力で探すと見落としがちな点も、専門業者の視点で提案してくれるため、理想的な物件をスムーズに見つけられるでしょう。
また、契約内容や価格に関しても、公正で信頼できる業者を選ぶことで、安心して取引を進められます。
いかがでしたでしょうか?倉庫の広さを表す坪数や、賃貸する際の坪単価についておわかりいただけたかと思います。
倉庫を選ぶ際は、敷地面積や延床面積、そして契約形態に応じた料金体系を理解しておきましょう。
さらに、交通アクセスや業務効率を考慮した倉庫選びが、運営の成功につながります。
貸し倉庫・貸し工場探しが寄付になる「にっぽん倉庫」では、東京や関東圏の貸し倉庫や工場を豊富に取り揃えています。
倉庫をお探しの方はぜひご相談ください。
一般社団法人にっぽん福福
代表理事
福本 浩一
3歳の頃に両親が離婚し、母親のもとで妹と3人で暮らす。その後、母方の祖父が経営するバッティングセンターで幼少期よりお手伝いをする。
その頃に祖父から『子どもは宝』と教えてもらい地域の子ども達に喜ばれる貢献活動をすることの大切さを学ぶ。
大学卒業後、大手不動産会社へ入社。不動産業を学んだ後に、祖父の経営する会社へ入社。同時に青年会議所に入会する。
青年会議所で社会貢献や地域貢献について学び、祖父の経営する会社でも営業の傍ら社会貢献や地域貢献活動に尽力する。
社会貢献活動を通じて「他の企業にも社会貢献の重要性を広めたい」「社会貢献が当たり前」な社会を実現したいと考え、一般社団法人にっぽん福福を設立する。
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