「倉庫の耐用年数」と一口でいっても実は3種類あり、それぞれ年数が異なっているのをご存じですか?
本記事では、3種類の耐用年数について詳しく解説しています。
また、耐用年数と減価償却の関係や、倉庫の耐用年数を延ばすポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
【目次】
倉庫の耐用年数
倉庫の耐用年数と減価償却の関係
倉庫の耐用年数を伸ばすポイント
倉庫の耐用年数は3種類!適切なメンテナンスで寿命を延ばそう
耐用年数とは、対象資産を使用できる年数をいいます。
倉庫の場合、耐用年数は以下の3種類があります。
それぞれ詳しく解説していきます。
法定耐用年数とは、法律で定められている耐用年数をいい、この年数をもとに税務処理を行います。
倉庫の耐用年数は、建築構造によって下記の表のように画一的に決められています。
構造 | 耐用年数 |
---|---|
木造 | 15年 |
木造モルタル造 | 14年 |
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造 | 38年 |
れんが造・石造・ブロック造 | 34年 |
金属造 | 厚み4mm以上31年・3mm以上4mm以下24年・3mm以下17年 |
法定耐用年数は、理論上資産価値がゼロになるまでの年数を算出しているものであり、実際に倉庫を使用できる年数ではない点に注意してください。
経済的耐用年数とは、その資産の経済的価値がなくなるまでの期間のことです。
倉庫の場合、継続利用をするにあたってメンテナンスや修繕を繰り返します。
倉庫が老朽化しすぎて、修繕のコストが改築や新築費用を上回ってしまった場合、経済的耐用年数がゼロになったということです。
経済的耐用年数は、用途やメンテナンスの状態などによって変わってきますので、明確な年数が設定されているわけではありません。
不動産鑑定士などの専門家や企業に依頼して、経済的耐用年数を確認します。
物理的耐用年数とは、建物が安全に使用できない状態になるまでの期間を指します。
一言でいえば建物の「寿命」のことです。
周辺環境や気候、地震などで物理的耐用年数が変わってくることもありますが、一般的には法定耐用年数や経済的耐用年数よりも長くなります。
一級建築士などの診断書により、物理的耐用年数の確認が可能です。
減価償却とは、経営成績を正しく把握するための会計処理のことです。
倉庫のように金額が大きいものを購入した年に一括で計上すると、その年は大赤字になってしまいます。
そのため、資産価値は時間の経過とともに減少していくのを前提に、購入費を耐用年数に応じて分割して計上していくのです。
仮に鉄骨鉄筋コンクリートを3,800万円で建築した場合は、法定耐用年数が38年なので、3,800万円を38分割し、毎年100万円ずつ計上していきます。
なお、法定耐用年数は減価償却を算出する際に必要な数値であり、実際にその倉庫が使えなくなるまでの期間ではありません。
倉庫を長く安全に使うポイントは、耐用年数よりも劣化状況で判断することです。
倉庫を見て、適切なタイミングで適切な場所のメンテナンスを行うのが、倉庫の耐用年数を伸ばす結果につながります。
倉庫の耐用年数を伸ばすための4つのポイントをお伝えします。
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常に風雨や紫外線にさらされる屋根や外壁などの外装は、劣化が早く進みやすく、倉庫の寿命と密接に関わっています。
主な外装の修繕ポイントは2つです。
修繕方法は「塗装処理」や「防水処理」「屋根の葺き替え」「外壁の張り直し」などがあり、劣化具合や素材によって変わってきます。
屋根や外壁にひび割れや水漏れがあるとカビの原因になるだけでなく、建物自体の劣化を早めてしまいます。
水漏れがあれば、倉庫内の顧客の大切な商品をダメにしてしまう危険性を否めません。
そのような場合、金銭面で痛手を受けるだけでなく、信用問題にも関わってくるので、注意が必要です。
ひび割れや水漏れはないか、サッシ部分のコーキングに脱落など不具合が起きていないかなど、日ごろからチェックしておき、何か問題を発見したらすぐに対処しましょう。
屋根については高所になるため、定期的に専門業者に点検を依頼しておくと良いでしょう。
物や人の出入りが頻繁にある倉庫は、どうしても内装材の汚れや劣化が進んでしまいます。
建具や内壁、床などを確認して、汚れの除去や傷の修復、床のひび割れや塗装の塗り替えなどで修繕していきます。
床の劣化には特に注意が必要です。
床の剥がれなどを放置していると、そこに従業員がつまずくなどして、ケガにつながりかねません。
また床の塗装は防塵対策に役立っており、劣化した場合には製品に異物が混入するなどのリスクにつながります。
使用用途によって、内装の構造や材料が異なっているのでその特性を知り、メンテナンスに当たる必要があります。
構造部分とは、おもに柱・床・梁(はり)・階段・基礎部分のことで、倉庫の耐震性や耐久性に関わる非常に重要な部分です。
そのため、下記の点を定期的に点検する必要があります。
構造部分にひびやたわみが発生すると、建物の強度不足から建て替えが必要になるケースがあります。
早期に劣化を発見して対応すれば、建て替えまでいかず、部品の交換や補強で済むケースもあります。
そのため定期的に点検をし、構造部分に劣化が見られた場合は、早急に修繕しましょう。
なお、構造部分は目視では判断しづらい部分があるので、専門家による診断を定期的に受けるのがおすすめです。
倉庫に付属されている設備機器には、建物の寿命に関わる電気系統や給排水設備、換気設備、消火設備などがあります。
これらの設備機器にも、細かな点検や修繕が必要です。
以下のような点を確認します。
また、冷蔵倉庫のように用途によっては、熱や湿気などから内装材が汚れたり傷みやすくなったりするものもあります。
目視ではわからないところに不具合が起こるケースもあるので、細かな点にも注意してメンテナンスをしましょう。
倉庫の耐用年数は、以下の3つです。
法定耐用年数は減価償却の元となる年数であって、この年数をすぎたからといって倉庫が使用できなくなるわけではありません。
また、経済的耐用年数と物理的耐用年数は、環境や使用方法などによって変わってきます。
できるだけ長く倉庫を使用するには、適切な時期の点検と修繕が必須です。
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一般社団法人にっぽん福福
代表理事
福本 浩一
3歳の頃に両親が離婚し、母親のもとで妹と3人で暮らす。その後、母方の祖父が経営するバッティングセンターで幼少期よりお手伝いをする。
その頃に祖父から『子どもは宝』と教えてもらい地域の子ども達に喜ばれる貢献活動をすることの大切さを学ぶ。
大学卒業後、大手不動産会社へ入社。不動産業を学んだ後に、祖父の経営する会社へ入社。同時に青年会議所に入会する。
青年会議所で社会貢献や地域貢献について学び、祖父の経営する会社でも営業の傍ら社会貢献や地域貢献活動に尽力する。
社会貢献活動を通じて「他の企業にも社会貢献の重要性を広めたい」「社会貢献が当たり前」な社会を実現したいと考え、一般社団法人にっぽん福福を設立する。
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