倉庫の種類を徹底解説!失敗しない倉庫選びのポイント

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倉庫にはいくつかの種類があり、その種類によって保管できる物品とできない物品があるのをご存じでしょうか?
倉庫を選ぶ際にはルールなどをきちんと確認しないと、物品を預けられないなどのトラブルが発生してしまうので注意が必要です。

本記事では、倉庫の種類やそれぞれの特徴、保管できる物品について解説しています。
また、倉庫選びのポイントや借りる手順を紹介していますので、ぜひ参考にしてください。

【目次】

倉庫の種類
営業倉庫の種類
失敗しない倉庫選びのポイント
倉庫を借りる手順
最適な倉庫選びのコツは保管する物品や作業を把握することから

倉庫の種類

倉庫には「営業倉庫」と「自家用倉庫」の2種類があります。

営業倉庫とは、第三者の荷物を預かって利益を得る倉庫のことです。
倉庫業法では、倉庫業を営むためには国土交通大臣の行う登録を受けなければならない、と定められているので、営業倉庫はすべて国土交通大臣の認可を受けています。

自家用倉庫は、個人や法人が自分の荷物を保管するための倉庫です。

保管する荷物が自分の荷物か第三者の荷物か、営業目的か否かが、営業倉庫と自家用倉庫の違いになります。

営業倉庫の種類

営業倉庫と一口にいっても下記の表の通り9種類あり、それぞれ特徴や保管できる物品が異なります。

種類特徴保管物
1類倉庫防水性・防湿性・遮熱性・耐火(防火)性がある2類3類で扱わない保管品すべて
2類倉庫耐火(防火)性が弱いでんぷん・肥料・塩など
3類倉庫耐火性・防火性・防湿性が弱いガラス類・陶磁器類・鉄材など濡れても問題がない物品
野積倉庫屋外に野積み状態で保管レンガ・セメント製品・木材などの風や雨、日光に影響を受けない物品
貯蔵槽倉庫円筒形でサイクロンやタンクと呼ばれるもの袋や容器に入っていない液体やバラ状態の穀物類
危険物倉庫施設設備基準が大変厳しく保管物に応じてさまざまな規定を満たす必要あり消防法が規定する危険物・高圧ガスなど
冷蔵倉庫物品を常時摂氏10度以下で保管生鮮食品・冷凍食品など
水面倉庫海や川などの水上で保管「水面貯木庫」とも呼ばれるものおもに原木
トランクルーム個人の財産を保管する倉庫家具家電など家庭で使用・保管するもの

失敗しない倉庫選びのポイント

自社に必要な倉庫選びに失敗しないためには、下記のポイントをおさえて選ぶと良いでしょう。

  • 倉庫の種類が適しているか
  • 収納力が十分か
  • 必要な資格を保持した倉庫か
  • 必要な物流作業に対応しているか

ひとつずつ解説していきます。

倉庫の種類が適しているか

倉庫には9種類あり、その種類によって保管できる物品が異なります。
保管したい物品に対応していない倉庫を選んでしまった場合、預けられないなどのトラブルが発生してしまいます。

たとえば、ガラス製品だけを扱っていれば三類倉庫の選択が可能ですが、後になって衣類も扱うことになった場合、三類倉庫では衣類を保管できません。
そのため、改めて一類倉庫を借りる必要があります。
最初から一類倉庫を選択していれば、ガラス製品と衣類をまとめて保管ができます。

どのような物を預けるのかを明確にし、目的にあった種類の倉庫を選ぶのが、倉庫選びのポイントです。

収納能力が十分か

倉庫の収納能力と、預けたい物品の量が合致しているか計算しましょう。
ポイントは現時点の物品の量だけでなく、以下のように将来預ける物品の量を見通す事です。

  • セールなど臨時的な物量の変化に対応できる収納能力があるか
  • 将来事業拡大などで保管物増加の予定はないか

先々の物品量の変化を見通し、倉庫に十分なスペースがあるか、あるいはスペースの拡大や縮小ができるか確認することが、倉庫選びの成功へのポイントです。

必要な資格を保持した倉庫か

保管したい物品を取り扱うのに、倉庫が適した資格を有しているかどうかも、選ぶ際の重要なポイントです。
以下のように物品によっては、保管するために必要な許可証や資格の必要になるものがあります。

 製品例保管条件
食品菓子・生鮮食品など製品に合わせた温度管理・賞味期限を管理するための体制
医療機器コンタクトレンズ・体温計など「高度管理医療機器販売業」「貸与業許可証」が必要
化粧品口紅・香水など「化粧品製造業許可」が必要
酒類ビール・ワインなど「酒類蔵置所設置報告書」の提出が必要

保管する物品に資格が必要なくとも、保管環境が指定されていたり、管理するための専門的な知識が必要だったりするケースもあります。

契約後のトラブルを防止するためにも、事前に保管する物品に必要な資格や環境を整理しておきましょう。

必要な物流作業に対応しているか

物流業者によって得意不得意の業務があり、対応可能な作業が異なってきます。
依頼したい物流作業に対応しているか、専門知識を持っているか確認が必要です。

たとえばBtoB(企業相手に取引を行なう)物流の場合、ひとつの企業に対する納品数量が数百~数万となるケースがあるので、高積保管できる倉庫が必要です。
一方BtoC(一般消費者に対して取引を行う)物流の場合、平均1点から多くて10点の商品取引となり、倉庫内ではチラシの同梱など消費者向けのサービスが必要となる場合があります。
顧客によって必要な環境が変わってくるのです。

また物流業者によっては商品の保管や配送は可能でも、顧客の問い合わせや返品交換対応ができないケースがあります。

どのような物流業務があるのかを明確にし、それに対応できる物流業者を選ぶことが重要です。

関連記事:物流倉庫の選び方とは?代表的な倉庫の種類も解説!

倉庫を借りる手順

倉庫を借りる手順は以下のとおりです。

  • 物件探し・問い合わせ
  • 倉庫見学
  • 見積もり
  • 契約
  • 打ち合わせ
  • 利用開始

一般的な賃貸物件を借りる手順と同じ流れになります。

物件探し・問い合わせ

倉庫は、インターネットを活用すると効率的に探せます
インターネットでは、下記のようなところから物件情報の入手が可能です。

  • 倉庫の検索情報サイト
  • ビジネスマッチングサイト

「倉庫 賃貸」「貸倉庫」と検索すれば、貸倉庫の情報が入手できます。
そこで気になる倉庫があれば、情報を提供している不動産会社、あるいは倉庫物件のオーナー(デベロッパー)に連絡を入れます。

条件にあう倉庫が見つからない場合は、ビジネスマッチングサイトの活用も有効です。
サイトの問い合わせフォームや電話などから問い合わせをすると、担当者より連絡が入ります。

いずれの場合も下記のような質問をされるケースが多いので、回答を用意しておきましょう。

  • 会社名
  • 担当者情報
  • 連絡先
  • 月間出荷数
  • 在庫数
  • 必要な物流作業
  • 扱う製品の種類
  • 業務開始時期
  • その他希望条件

インターネット以外での情報の入手方法として、倉庫会社へ直接問い合わせたり、物流に関するイベントに参加したりするなどの方法もあります。

倉庫見学

候補の倉庫を見つけたら倉庫見学を行ない、資料や聞いただけではわからない状況を確認します。
見学では、下記の4点を確認しましょう。

  • 倉庫周辺環境
  • 倉庫内外の様子
  • スタッフの態度
  • 作業の流れ

住宅街が近くて騒音などでクレームがくる可能性はないか、渋滞する道はないか、トラックが十分通れる道幅はあるかなど、倉庫周辺の環境の確認は大切です。
また、倉庫内外が乱雑で汚れている倉庫は安全対策が不十分で、商品を汚してしまう可能性があるので、倉庫内外の様子をチェックしましょう。
大切な商品を預けるには、倉庫内外の環境だけではなく、取り扱う人の様子も大切です。
挨拶ができるかなど、スタッフの態度を確認しましょう
そして、商品の入荷から出荷されるまでの様子も、間近で確認してください。

できれば倉庫見学は1箇所だけでなく、2、3箇所に行くと良いでしょう。
複数の倉庫を見比べていくと、自社のニーズに合う合わないがはっきりとわかるようになります。

見積もり

見積もりを受け取ったら、下記の点を確認します。

  • 料金システム
  • 見積もりの内訳
  • 金額

疑問点があった場合には質問し、契約の時には不明瞭な点をなくしておきます。

契約

見積もりに問題がなければ、契約を交わします。
契約書類の記入や押印には、以下のような書類を用意します。

  • 会社の実印
  • 会社の印鑑証明書
  • 会社の登記簿謄本の原本

印鑑証明書と登記簿謄本は、発行から3ヶ月以内のものが有効です。

関連記事:貸し倉庫の契約書に記載されていること

打ち合わせ

契約が締結されたら、製品搬入のスケジュールや製品情報の共有などを行ない、利用開始に向けて打合せをします。

利用開始

打ち合わせで決定した利用開始日までに、上下水道や電気・ガスの名義変更、インターネットの回線手続きなどを済ませておきます。

すべての手続きを完了させ、利用開始日を迎えましょう。

最適な倉庫選びのコツは保管する物品や作業を把握することから

最適な倉庫選びには、将来の見通しも立てながら、保管したい物品の種類や量を把握することが大切です。
そのうえで、以下の4点をおさえて倉庫を選びましょう。

  • 保管したい物品の種類と倉庫の種類があっているか
  • 倉庫の収納能力が合致しているか
  • 必要な資格を保有している倉庫か
  • 必要な物流作業に対応しているか

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この記事の監修者

一般社団法人にっぽん福福
代表理事

福本 浩一

略歴

3歳の頃に両親が離婚し、母親のもとで妹と3人で暮らす。その後、母方の祖父が経営するバッティングセンターで幼少期よりお手伝いをする。
その頃に祖父から『子どもは宝』と教えてもらい地域の子ども達に喜ばれる貢献活動をすることの大切さを学ぶ。
大学卒業後、大手不動産会社へ入社。不動産業を学んだ後に、祖父の経営する会社へ入社。同時に青年会議所に入会する。
青年会議所で社会貢献や地域貢献について学び、祖父の経営する会社でも営業の傍ら社会貢献や地域貢献活動に尽力する。
社会貢献活動を通じて「他の企業にも社会貢献の重要性を広めたい」「社会貢献が当たり前」な社会を実現したいと考え、一般社団法人にっぽん福福を設立する。

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